台湾の台風シーズンは6〜10月。フライトの遅延や欠航に注意しよう

2024年10月に台風21号が台湾に上陸し、各地で大きな被害が発生しました。台湾は日本と同じように台風上陸のリスクがあり、さらに台湾を直撃しなくても沖縄周辺に台風が通過すると、フライトが遅延したり欠航する可能性があります。

このため、6〜10月の台風シーズンに台湾旅行をする場合には、あらかじめ台風が発生することも想定しておく必要があります。ここでは、予定していた台湾旅行のスケジュール中に台風が発生したときに、どのような対処をすればいいのかについて解説します。

目次

スケジュール変更が難しい場合は6〜10月の台湾旅行を避ける

上陸件数
20243
20231
20220
20210
20200
20191
20181
20172
台湾の台風上陸件数

台湾は沖縄に近いため、台風の被害が起きやすいイメージがあるかもしれません。実際に2024年には3つの台風が上陸し、大きな爪痕を残しました。ただ、2020年から2022年までの期間は台風上陸が1度もなく、毎年のように被害に合っているわけではありません。

それでも平均では年間に2〜3つの台風が上陸しており、そのほとんどが6〜10月に発生しています。日本よりも台風シーズンが早く始まるのが特徴で、この期間の台湾旅行は慎重に計画を立てる必要があります。

  • フライトが遅延や欠航する
  • 台湾滞在中はホテルから出られなくなる

もし、台湾旅行中に台風が上陸すると、このような状況になってしまいます。会社員ですと最大の問題は、フライトが遅延もしくは欠航して出社できなくなることですよね。台風が来ているのに台湾に遊びに行って、戻ってこれないとなると社会人としての責任感を問われてしまいます。

このため、スケジュール変更が難しい場合は、台風シーズンである6〜10月の台湾旅行は避けるのが理想です。お盆休みや3連休に旅行するというのであれば、最終日を予備にしておけばリスク回避をしやすくなりますが、そもそもこの時期の台湾は気温が高く、暑さでゆっくり観光することもできません。

夏のフルーツや台湾かき氷を楽しめるという魅力はありますが、学生のように時間に余裕があるという立場でないなら、台湾旅行は別の時期にずらすか、天気予報をチェックして台風が発生していないのを確認して、数日後のフライトを確保するようにしてください。

6〜10月の台風シーズンに台湾旅行をするときの注意点

6〜10月の台風シーズンに台湾旅行を計画する場合、台風に備えて下記の6点を頭に入れておきましょう。

  • 日本に上陸する台風も頭に入れておく
  • 松山空港近くのホテルに泊まる
  • 電車やバスが運休・遅延する可能性を頭に入れておく
  • 安全を最優先して危険な行動を避ける
  • ホテルから出られないことも考えて、食べ物や飲み物を確保しておく
  • モバイルバッテリーを余分に持って行く

それぞれの注意点について、何に気をつければいいのか詳しく見ていきましょう。

日本に上陸する台風も頭に入れておく

台風発生時に重要になるのは、帰国予定日にきちんと戻れるかどうかです。出発日に直撃したなら旅行を諦めればいいのだけですが、帰国日に直撃すると周りの人にたくさんの迷惑をかけることになります。ただ、このとき気をつけなくてはいけないのが、台湾だけでなく日本の状況も把握する必要があるということです。

たとえば、発生した台風が台湾を避けたとしても、沖縄に向かっていたとなると、台湾に被害がなくてもフライトが欠航する可能性があります。もちろん往路便の到着空港周辺に上陸する場合も欠航します。なんとか帰国できても空港に缶詰めにされてしまうことも考えられます。

台湾旅行だけを考えて「台湾が大丈夫だから問題ない」とするのではなく、日本に被害がないことも、しっかりチェックしておきましょう。

松山空港近くのホテルに泊まる

台風シーズンに台北に泊まるなら、松山空港近くのホテルを予約しましょう。もちろん松山空港を発着するフライトを利用することが前提です。そうすることで、台風発生時に徒歩でホテルに移動できるので、空港に閉じ込められるリスクを回避できます。

料金の安いLCCを使った場合、ほぼ間違いなく桃園国際空港になるため、ANAなどのフルコストキャリアを利用することになり、フライト代が割高になってしまいます。ただそれは保険のようなもので、移動による台風トラブルを回避できると思えば安いものです。

MRT中山國中駅周辺にいくつかのホテルがありますので、6〜10月の台湾旅行は、このあたりのホテルを予約しましょう。

電車やバスが運休・遅延する可能性を頭に入れておく

台風で遅延するのは飛行機だけではありません。電車やバスなども運休や遅延の可能性があります。このため、空港からホテルまでの移動や観光スポットへの移動を、スムーズに行えなくなることを頭に入れておきましょう。

避けたいのは無理して観光スポットに移動して、戻りのバスや電車が運休してしまうことです。そんな危険な状態で観光なんて行かないと思うかもしれませんが、「せっかく来たのだから」となってしまうのが海外旅行のこわいところです。

台風シーズンの台湾を観光する場合には、できるだけ遠出をせずに、台北市街地など空港からあまり離れていないエリアで観光やグルメを楽しむプランを立てましょう。

安全を最優先して危険な行動を避ける

とにかく安全優先で行動してください。台風が上陸することが確定しているなら、すべての観光をキャンセルしてホテルに滞在しておきましょう。そんな状況で観光スポットを訪れたところで楽しめませんし、そもそも観光スポットも稼働していない可能性があります。

言うまでもありませんが、河川や海に近づかないことも大切です。土砂崩れのリスクもありますので、ハイキングや登山などもNGです。

とにかく無理をしないことを最優先してください。計画を立てるとき、必ず台風が上陸するケースや近づいてくるケースも考慮しておくと、いざというときに危険な行動を避けることができます。安全に台湾旅行を楽しむためにも、台風シーズンに旅行する場合には、しっかりとシミュレーションをしておきましょう。

ホテルから出られないことも考えて、食べ物や飲み物を確保しておく

台風が近づくとホテルから出られなくなる可能性があります。ランクの高いホテルならルームサービスなどを利用できる可能性がありますが、それでも宿泊者全員分の食事や飲み物を賄えるかどうかはわかりません。観光中に移動できなくなる可能性もありますので、できればリュックに携帯食と水を常に入れておきましょう。

カロリーメイトや羊羹などを持っておくと安心です。個包装された小さな羊羹なら、現地で知り合った台湾人にプレゼントしても喜ばれるので、台風が発生しなくても無駄になることはありません。スーツケースなどに隙間があるようなら、カップラーメンなども持っていき、いざというときに備えましょう。

モバイルバッテリーを余分に持って行く

台風が上陸したら、停電する可能性がかなり高くなります。台北のような大きな街であれば、簡単には停電しませんが、花蓮や宜蘭、台東などの台湾東側のエリアは、台風による停電が発生しやすく、スマホの充電ができなくなってしまいます。

台風シーズンに台湾旅行をする場合には、20,000mAの大容量モバイルバッテリーを持っていくと安心です。最近の大容量モバイルバッテリーは5千円以下で購入できますし、日本でも災害対策として役立ちますので、台湾を訪れるタイミングで1つ購入しておきましょう。

台湾に大型の台風が上陸した直後は情報収集をしっかり行う

台湾に滞在しているときに、大型の台風が上陸した場合には、即断即決での行動が求められます。その際に重要になるのが情報収集です。インターネットや現地のテレビ番組をチェックして、台風の進路や危険性を自分なりに把握してください。

参考になるサイト

台湾の中央気象署:https://www.cwa.gov.tw/
日本の気象庁(台風情報):https://www.jma.go.jp/jp/typh/

日本に台風が上陸する場合、多くのケースで勢力が弱まりますが、台湾の場合には勢力が増すこともあるので、予想される最大風速よりも強い台風になる可能性があることも頭に入れておいてください。

また、現地の人たちは、外食文化が根づいていることもあり、台風が上陸するとなっても外に出かける傾向があります。現地の台湾人がのんびりしているからといって、同じような行動をとっていると、思わぬ被害にあってしまうかもしれません。

大事なのは次の3点です。

  • 自分で情報収集する
  • 自分で起こり得るリスクを考える
  • 自分の判断で行動する

とはいえ、台湾でいきなりこれらをするのは難しいので、日本にいるときから台風や大雨などの自然災害が発生したときに、この3つをスムーズに実行できるように意識しておきましょう。

台風で帰国便が欠航になったときの対処方法

台風が台湾に上陸して帰国便が欠航になったときには、どのような対処すればいいのかも、しっかり頭に入れておいてください。全体の流れは次のようになります。

STEP
必要書類を用意する

航空会社に連絡する前に、下記の情報や書類を用意してください。

  • 予約番号
  • パスポート
  • 支払い時のクレジットカード情報
  • フライトキャンセルの通知や証明
STEP
航空会社に連絡する
  • 航空会社の公式ウェブサイトやアプリから再予約や払い戻しの手続きをする
  • カスタマーサポートセンターに電話する
  • 空港の航空会社カウンターに直接行く

カスタマーサポートや航空会社カウンターは、混雑するることが予想されますので、ウェブサイトやアプリでの対応がおすすめです。

STEP
代替便への振り替え

航空会社に連絡すると、通常は下記3つの提案を受けます。

  • 代替便への振り替え
  • 払い戻し

台風での欠航の場合、基本的にその航空会社の別便に振り替えとなります。当日中に天候が回復しない場合には翌日便になる可能性もあります。いずれにしても、航空会社に提案してもらい、そこから選択することになります。

払い戻しをして他の航空会社のチケットを手配することもできますが、台風ですので他社便も欠航する可能性が高く、航空券代も割高になるので、あまりおすすめしません。ただ、選択肢のひとつとして、払い戻しができることも頭に入れておくと良いでしょう

STEP
宿泊先の手配

振り替えの飛行機が翌日以降になった場合には、ホテルを予約してください。

ちなみに台風による欠航の場合には、航空会社による補償がありません。自己負担での宿泊になりますので、出費を抑えたいのであれば、振り替え便まで空港で待機することになります。

STEP
海外旅行保険の請求

海外旅行保険に加入しているか、クレジットカードなどの付帯サービスになっている場合、欠航や遅延による宿泊代や飲食代を補償してもらえる可能性があります。自分の加入している海外旅行保険に「航空機遅延費用等担保特約」が付いているか確認し、付いている場合には保険金の請求をしてください。

台湾で被災したときの対処方法

台湾で被災してしまった場合には、台湾当局の指示に従うようにしてください(台湾当局の指示がある場合は、自分の判断よりも優先させてください)。そのうえで、家族と日本台湾交流協会(https://www.koryu.or.jp/)に被災したことを連絡してください。

公益財団法人日本台湾交流協会 台北事務所

住所:台北市松山区慶城街28号
電話:886-2-2713-8000
FAX:886-2-2713-0975
E-mail:ryoji-k1@tp.koryu.or.jp

公益財団法人日本台湾交流協会 高雄事務所

住所:高雄市苓雅區和平一路87號9F、10F 南和和平大樓
電話:+886-7-771-4008
FAX:+886-7-771-2734
E-mail:ryoji-k1@ka.koryu.or.jp

 

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