「台湾に行ってみたいんだけど、ビザは必要なの?」と質問されることがよくあります。台湾は日本から近く、美味しいグルメや観光スポットが豊富なため、とても人気が高い国のひとつです。しかし、ビザの有無や手続きについて事前に確認しておかないと、せっかくの旅行が台なしになるかもしれません。
そこで、ここでは「台湾観光にビザが必要か不要か」「ビザの種類や取得方法」について分かりやすく解説していきます。ビザの必要条件や申請の流れ、さらには申請するにあたっての注意点まで詳しくご紹介するので、安心して台湾旅行を楽しむための準備に役立ててください。
台湾観光でビザは必要?不要?
結論からお伝えすると、日本のパスポートを持っているなら、90日以内の観光ならビザは不要です。ただし、ビザなしで観光するには下記の条件を満たす必要があります。
ビザ不要で台湾に滞在するための条件
- 滞在日数:90日以内
- パスポートの残存有効期間:予定滞在日数以上
- 往復航空券または第三国行きの航空券を所持:出国の意思を示すため必須
- 観光や商用が目的:就労や留学の場合は別途ビザが必要
大事なのがパスポートの残存有効期間です。滞在期間中にパスポートの有効期限が切れるような場合、そもそも台湾には入国できませんので注意してください。
また、LCCなどは片道チケットを購入できるので「帰る日は台湾に滞在中に決めよう」というのはNGです。原則として帰りの便の航空券を用意しておきましょう。
意外かもしれませんが、台湾は観光だけでなく商用も90日以内の滞在ならビザは不要です。仕事で「今からすぐに台湾に3日ほど出張してほしい」と上司に依頼されても、「ビザはどうすればいい?」と焦る必要はありません。すぐに航空券を手配して、パスポートを握りしめて空港に向かいましょう。
観光ビザが必要なケース
以下のようなケースでは観光ビザ(短期滞在ビザ)の取得が必要になります。
- 90日を超える長期滞在を希望する場合
-
観光目的であっても、90日を超える滞在は観光ビザが必要です。
- 特別な目的がある場合
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台湾で撮影、商用イベント、その他の特定活動を行う場合はビザが求められることがあります。
- 再入国を繰り返す場合
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短期間で頻繁に台湾へ出入りする場合、入国審査官の判断によりビザ取得が求められることもあります。
台湾のビザの種類と対象者
一般の方が申請することになる台湾のビザは下記の2種類になります。
ビザの種類 | 滞在期間 | 主な用途 |
---|---|---|
停留ビザ(Visitor Visa) | 180日以内 | 商務(ビジネス) 一般停留ビザ(親族訪問や観光など) 交換留学(半年以下) 日本籍退職者のロングステイ 語学学習 訪問学者 宗教活動 |
居留ビザ(Resident Visa) | 180日以上 | 雇用 投資 家族の呼寄せ(配偶者、未成年者) 宗教活動 留学 |
観光の場合は、90日以上の滞在を希望する場合には停留ビザが必要になります。ノービザから停留ビザに切り替えることはできませんので、滞在期間が長くなる可能性がある場合には、停留ビザで申請しておきましょう。
この他にも、「外交ビザ(DIPLOMATIC VISA)」や「儀礼特別ビザ(COURTESY VISA)」などもありますが、ほとんど関わることがないので覚えなくても構いません。
台湾の観光ビザが必要な場合の取得方法
台湾の滞在期間が90日を超える可能性がある場合、観光であっても停留ビザが必要になります。観光のために停留ビザを取得する方法について解説します。
申請の流れ
ビザ申請に必要な書類を揃える
申請書と書類を提出
通常、数日~1週間程度でビザが発給されます
ビザの滞在日数や期限を確認する
停留ビザの申請に必要な書類
- パスポート:有効期間が6ケ月以上あること。
- ビザ申請書:1通(専用ウェブサイトにて作成し、必ず本人の署名する)
- 写真:2枚(3.5cm×4.5cm、6ヶ月以内に撮影したもの)
- 往復航空券
- 旅程表(滞在中毎日各時間帯の行き先、目的、交通手段、宿泊施設を記載)
- 残高証明書(30万円以上)
※社員旅行/修学旅行の場合は在職証明書/在学証明在書及び会社名/学校名が記載されている旅程表を提出します。
※上記の書類以外にも在職/在学証明書やホテルの予約表等の提出を求められる場合があります。
申請先
領事部開館時間
平日:9:00-11:30 / 13:00-16:00
休館日:土曜日・日曜日と日本の祝祭日(その他の休館日はこちら)
台北駐日経済文化代表処
住所:東京都港区白金台5-20-2
TEL:03-3280-7802
FAX:03-3280-7923
管轄区域 | |||
青森県 | 岩手県 | 宮城県 | 秋田県 |
山形県 | 福島県 | 茨城県 | 栃木県 |
群馬県 | 埼玉県 | 千葉県 | 東京都 |
新潟県 | 山梨県 | 長野県 |
台北駐日経済文化代表処 札幌分処
住所:北海道札幌市中央区北四条西4丁目1番地 伊藤ビル5階
TEL:011-222-2930
FAX:011-222-9908
管轄区域 | |||
北海道 |
台北駐日経済文化代表処 横浜分処
住所:神奈川県横浜市中区日本大通り60番地 朝日生命横浜ビル2階
TEL:045-641-7737
FAX:045-641-6870
管轄区域 | |||
神奈川県 | 静岡県 |
台北駐大阪経済文化弁事処
住所:大阪市北区中之島2-3-18 中之島フェスティバルタワー17階
TEL:06-6227-8623
FAX:06-6443-8577
管轄区域 | |||
富山県 | 石川県 | 福井県 | 岐阜県 |
愛知県 | 三重県 | 滋賀県 | 京都府 |
大阪府 | 兵庫県 | 奈良県 | 和歌山県 |
鳥取県 | 島根県 | 岡山県 | 広島県 |
徳島県 | 香川県 | 愛媛県 | 高知県 |
台北駐大阪経済文化弁事処 福岡分処
住所:福岡県福岡市中央区桜坂3-12-42
TEL:092-734-2810
FAX:092-734-2819
管轄区域 | |||
山口県 | 福岡県 | 佐賀県 | 長崎県 |
熊本県 | 大分県 | 宮崎県 | 鹿児島県 |
台北駐日経済文化代表処 那覇分処
住所:沖縄県那覇市久茂地3-15-9 アルテビル6階
TEL:098-862-7008
FAX:098-861-6536
管轄区域 | |||
沖縄県 |
台湾のビザ取得時の注意点
台湾のビザを取得するうえで、いくつか注意すべきポイントがあります。どのような点に注意すればいいのか見ていきましょう。
- 渡航目的と一致したビザを取得する
- パスポートの有効期限を確認しておく
- 管轄区域の台北駐日経済文化代表処で申請する
- 渡航の1ヶ月前くらいには申請しておく
- 最新の情報を正しいサイトで確認しておく
これらが台湾のビザを取得するときの注意点になります。それぞれについて詳しく解説していきます。
渡航目的と一致したビザを取得する
渡航目的に合わせた内容のビザを取得してください。たとえば留学のための渡航なのに、観光目的で申請するのはNGです。観光目的で停留ビザを申請し、その途中で「中国語を勉強したい」となったなら、一旦出国してから、適切なビザを取得してください。
パスポートの有効期限を確認しておく
台湾のビザ取得するためには、パスポートに6ヶ月以上の有効期限が必要になります。日本のパスポートは有効期限が1年未満になったときから更新できますので、台湾のビザ取得をすると決まり、有効期限が1年未満になっているならすぐに更新手続きを行いましょう。
管轄区域の台北駐日経済文化代表処で申請する
ビザ申請は、必ず現住所を担当する代表処もしくは弁事処にて手続きを行ってください。管轄区域外だった場合には受付してもらえません。たとえば、神奈川県在住の方は横浜弁事処で手続きを行います。職場が東京で台北駐日経済文化代表処のほうが近かったとしても、受付してもらえませんので注意してください。
渡航の1ヶ月前くらいには申請しておく
停留ビザであれば1週間程度で発給されますが、必ずしもその期間で発給されると約束されているわけではありません。ギリギリになって申請すると、ビザの発給が間に合わなくなる可能性がありますので、できれば渡航の1ヶ月前くらいには申請しておきましょう。
最新の情報を台北駐日経済文化代表処で確認しておく
ビザ免除や取得の情報は頻繁に変わることはありませんが、インターネットで調べた情報が古くなっていることがあります。そのとき「知らなかった」では済まないトラブルになることもありますので、ビザに関しては台北駐日経済文化代表処のサイトで最新情報を確認しておきましょう。
台北駐日経済文化代表処:https://www.roc-taiwan.org/jp_ja/index.html
台湾のビザに関するよくある質問(FAQ)
- 就労目的の場合、どのビザが必要ですか?
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台湾で仕事をする場合は就労ビザ(居留ビザ)の取得が必要です。雇用主が提供する雇用証明書や労働許可書が必要となるので、事前に確認しましょう。
- 台湾での滞在期間を延長することはできますか?
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ビザなしで入国した場合、原則として滞在期間の延長は認められていません。90日を超える場合は事前にビザを取得する必要があります。
- 台湾の空港でビザを取得することはできますか?
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台湾では、空港での観光ビザ発給(アライバルビザ)は基本的に行っていません。必要なビザは事前に申請し、取得しておく必要があります。
- オーバーステイ(滞在期間超過)した場合どうなりますか?
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オーバーステイすると罰金が科せられるだけでなく、将来的に台湾への入国が制限される可能性があります。滞在期限は必ず守りましょう。
- オンラインでビザ申請できますか?
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台湾にはオンラインでビザ申請できる「e-Visa」がありますが、これは日本人を対象にしたものではありません。代表処もしくは弁事処にて申請してください。
- ビザは本人が申請する必要がありますか?
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台湾ビザの申請は必ずしも本人である必要はありません。代理人に依頼することができますので、家族や友人、旅行代理店に依頼して申請してもらうことができます。ただし、代理委任状などの追加書類が必要になることもあるので、台北駐日経済文化代表処のサイトで事前に必要書類をご確認ください。
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