
初めての台湾旅行を計画していると、「台北には空港が2つあるけど、どっちを使えばいいの?」と迷っってしまいますよね?日本から台北へ行く際、多くの人が利用するのが桃園国際空港と台北松山空港で、どちらも日本と直行便でつながっており便利ですが、それぞれに特徴があり、旅のスタイルによって“おすすめ”は変わってきます。
この記事では、初めての台湾旅行の方にもわかりやすく、アクセス・便数・空港設備・利便性などを比較しながら、どちらの空港が自分に合っているのかを詳しく解説します。どちらの空港を選ぶかで、台湾旅行の楽しみ方が大きく変わってきますので、ぜひ検討時の参考にしてください。
基本情報:桃園空港と松山空港の違いとは?

台北にアクセスする主要な空港は2つあります。ひとつは桃園国際空港(台湾桃園國際機場/TPE)、もうひとつは台北松山空港(臺北松山機場/TSA)です。同じ「台北に行く」目的でも、使う空港によって旅の快適さや移動時間が大きく変わります。
まずはそれぞれの特長を見ていきましょう。
桃園国際空港(TPE)の特長
- 台北市中心部から約40〜50km離れた郊外に位置する
- 国際線の主要ハブ空港(日本の成田・関空などからのLCCや中長距離便が集中)
- 台湾最大規模の空港で、設備や店舗が充実
- ターミナル1・2の2棟あり、フライトによって使い分けることになる
台北松山空港(TSA)の特長
- 台北市内(中山区)にあり、MRTでアクセスできる
- 羽田空港からの直行便が中心(JAL・ANAが運航)
- 市内観光にすぐ出られる空港として人気がある
- 小規模だから空港内の移動がシンプルで出入国もスムーズ
桃園国際空港(TPE)と台北松山空港(TSA)の比較一覧
項目 | 桃園国際空港(TPE) | 台北松山空港(TSA) |
---|---|---|
所在地 | 台北市外(桃園市) | 台北市内(中山区) |
市内までの距離 | 約40~50km | 約5~10km |
アクセス手段 | MRT・バス・タクシー | MRT・タクシー |
主な就航地 | 成田・関空・地方空港など | 羽田空港 |
利用航空会社 | LCC~フルサービス各社 | 主にJAL・ANA |
空港の規模 | 台湾最大級 | 小規模(移動しやすい) |
施設の充実度 | ショップやレストラン多数 | 必要最低限でシンプル |
このように、それぞれにメリット・デメリットがあるので、次のセクションではまず「アクセスのしやすさ」について詳しく比較していきます。
桃園国際空港と台北松山空港のアクセス比較:台北市内に近いのはどっち?

台北市内に近いのは、圧倒的に台北松山空港です。具体的にどれくらいの違いがあるのか、それぞれの空港と台北市内とのアクセスについて見ていきましょう。
桃園国際空港(TPE)からのアクセス
桃園空港は台北市中心部から約40〜50km離れており、移動にはやや時間がかかります。主なアクセス方法は以下の3つあります。
- 桃園空港MRT(空港線)
-
所要時間:約35〜40分(桃園空港駅〜台北駅)
運賃:160元
※各駅停車と快速列車があり、快速を選ぶと早く到着できます。 - 長距離バス
-
所要時間:約50〜70分(交通状況により変動)
運賃:約140〜160元
バスは主要ホテルや駅に停車するため便利な反面、渋滞の影響を受けやすいといったデメリットがあります。 - タクシー
-
所要時間:約40〜60分
運賃:約1,000元前後
荷物が多い方や深夜・早朝の移動に便利ですが、料金は高めです。

台北松山空港(TSA)からのアクセス
松山空港は台北市内に位置しており、アクセスのしやすさが圧倒的です。
- MRT(文湖線)「松山機場駅」直結
-
所要時間:約10〜20分で台北の主要エリアにアクセス可能
例:台北101 → 約10分
台北駅 → 約20分(乗り換えあり) - タクシー
-
所要時間:約10〜15分
運賃:150〜300元程度
市内なので料金もリーズナブル。荷物が多くなってしまっても気軽にタクシーを利用できるのは大きなメリットになります。

桃園国際空港と台北松山空港のフライト路線・便数・航空会社比較

どの空港を使うかを決める上で重要なのが、「自分の最寄りの空港からどの便が出ているか」「使いたい航空会社がどちらに就航しているか」です。そもそも最寄りの空港からのフライトだと、桃園空港のみしか選択できないなんてことがよくあります。
そこでここでは、桃園国際空港と台北松山空港に就航している日本路線や航空会社の違いをわかりやすく比較していきますます。
桃園国際空港(TPE):LCCも充実!日本全国からアクセス可能
直行便のある空港 | ・成田空港 ・関西空港 ・中部空港 ・福岡空港 ・新千歳空港など |
就航航空会社 | ・ANA ・JAL ・Peach(ピーチ) ・ジェットスター・ジャパン ・タイガーエア台湾 ・キャセイパシフィック ・エバー航空 ・チャイナエアラインなど |
桃園国際空港はLCC(格安航空会社)が多く就航しており、格安で航空券を手に入れることができます。さらに、便数が多いこともあり、発着の時間帯を柔軟に選べます。
台北松山空港(TSA):羽田発のみでビジネス・短期旅行者に便利
直行便のある空港 | ・羽田空港 |
就航航空会社 | ・ANA ・JAL ・エバー航空 ・チャイナエアライン(中華航空)など |
台北松山空港への日本からの直行便は羽田空港のみで、航空会社もJAL・ANA・チャイナエアライン・エバー航空など大手ばかりでLCCは選べません。旅行の予算が十分にあり、台湾での滞在時間を少しでも長くしたい人や、羽田空港へのあアクセスが簡単な人におすすめです。
空港滞在時間の快適さ比較

早めに到着して空港グルメを楽しんだりお土産を選んだりするなど、空港での滞在時間も旅行の楽しみのひとつですよね。そうなると気になるのが、桃園空港と松山空港のどちらが充実していて過ごしやすいのかではないでしょうか。おこでは、桃園空港と松山空港、それぞれの設備についてご紹介していきます。
桃園国際空港(TPE):大型空港らしい充実度
- ショップ&レストラン
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大型空港ということもあり、免税店、ブランドショップ、台湾土産が充実しています。フードコートも広く、台湾グルメの食べ納めができます。
LCCで台湾に行く場合、機内食が出ないため、腹ペコ状態で台湾に入国することになります。そんなケースですぐに台湾料理を楽しめるフードコートはとても助かる存在となっています。
- 休憩スペース
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ラウンジの数も多く、プライオリティパス対応のラウンジも利用可能。仮眠できるスペースも多く、シャワーエリアや子供向けプレイゾーンなどもあります。
- その他の設備
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無料Wi-Fi、充電スポット多数。大規模空港のため、長時間の空港滞在でも快適に過ごせます。
- プライオリティパス
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桃園国際空港は第1ターミナルにラウンジと食事スポットがそれぞれ2ヶ所、第2ターミナルに3つのラウンジが用意されています。
台北松山空港(TSA):コンパクトでスムーズ
- ショップ&レストラン
-
小規模ですが、台湾土産や軽食を扱うお店が揃っており、必要なものはひと通り購入できます。
- 出入国のスムーズさ
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コンパクトな空港のため、チェックインから搭乗口までの移動が早く、待ち時間が短いのが最大の魅力です。
- 市街地との一体感
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設備はそれほど充実していませんが、空港のすぐ外に出れば市内なので、長時間過ごすよりもすぐに観光へ出られるため時間を持て余すことはありません。
- プライオリティパス
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2025年にプライオリティパスで利用できるラウンジ「Plaza Premium Lounge」がオープンし、食事スポットの「homee KITCHEN」の2ヶ所でプライオリティパスが利用できるようになっています。
こんな人には桃園国際空港/台北松山空港がおすすめ!

台湾の玄関口である桃園空港と松山空港。どちらも便利ですが、旅行スタイルや利用する航空会社によって「おすすめ」が変わります。自分に合った空港を選ぶ参考にしてください。
桃園国際空港が適している人
- 地方空港から出発する人
- LCC(格安航空会社)を利用する人
- フライト時間を柔軟に選びたい人
- 台北以外の都市を旅行する人
台北松山空港の利用は羽田空港からのフライトのみに限定されます。このため、地方空港から直接台湾に向かう場合には、桃園国際空港を利用することになります。また、LCCを使って格安で訪台する場合にも、選択肢なしに桃園国際空港が発着場所になります。
フライト時間の選択肢が多いのも桃園国際空港の魅力です。台北松山空港は利用できるフライトが限られているため、自分のスケジュールに合わないことが多々あります。また、目的地が台北ではなく、台中や台南、高雄などの場合も、桃園国際空港のほうが便利です。
台北松山空港が適している人
- 羽田空港を利用できる人
- 週末弾丸旅行や短期滞在の人
- 台北市内観光がメインの人
- 空港での手続きや移動をシンプルに済ませたい人
台北松山空港は羽田空港発着便のみ利用できますので、関東圏から台湾に向かう人に適しています。時間を有効に利用できるので、1泊2日の弾丸旅行や2泊3日などの短期滞在で、少しでも台北市内を楽しみたい場合には、台北松山空港の利用がおすすめです。
また、入出国の手続きがとてもシンプルで、空港内を歩き回ることもありません。小さなお子さんや高齢者と一緒の台湾旅行で、できるだけ移動の疲れを最小限に抑えたいときにも台北松山空港が適しています。
まとめ:自分の旅スタイルに合った空港を選ぼう
台北には桃園国際空港と台北松山空港の2つがあり、どちらを選ぶかで旅行の快適さが大きく変わります。
- 桃園国際空港
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日本全国からの便数が多く、LCCも豊富。費用を抑えたい人やフライト時間を柔軟に選びたい人にぴったりです。空港自体も大規模で、ショッピングや食事を楽しめるなど施設の充実度が魅力。
- 台北松山空港
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羽田からの便限定ながら、市内中心部までのアクセスが圧倒的に便利。短期滞在や弾丸旅行、ビジネス利用の人にとっては最適な空港になります。
結論としては、「安さ・便数・地方からのアクセス重視なら桃園」「効率・短期滞在・市内観光重視なら松山」という判断基準に自分の旅行スタイルを照らし合わせて空港を選んでください。